突然ですが、モルモットのお散歩ってどうやるのか、と困っていませんか?
「リードをつけて外に連れていっても良いのかな?」
「自宅の庭やベランダで遊ばせても大丈夫なの?」
「そもそもモルモットってお散歩させても大丈夫?」という具合に悩みは尽きないですよね?
私のモルモットとの出会いは、動物園の小動物ふれあいコーナーでの大行進を見た時で、全員が同じ方向に歩いている姿がとても可愛くて、大変癒された思い出があります。
結論から言って「お散歩させても大丈夫」です。しかも、たったの30分!ただし、正しいやり方があります。
当記事ではモルモットのお散歩のやり方だけでなく、モルモットを飼うにあたって「これだけは必要」な事や「必要な物」などもお伝えします。
この記事を読んでさらにモルモットに詳しくなりましょう!
モルモットのお散歩って本当に30分でいいの?
「噓でしょ?」と思われるでしょうが、本当です!30分から1時間程度で大丈夫です。
意外な事に、モルモットは大変運動が苦手な動物と言われています。
モルモットはハムスターと同じ「げっ歯目」という哺乳類に属する目の一つです。
ハムスターはよく回し車に乗って遊んでいるイメージがありますが、モルモットは、ケージの中でじっとしていることが多いです。
もし、ケージの中に回し車があるようでしたら取り外しても良いでしょう。
「でも、やっぱり運動不足を心配するんですよね~」という声も聞こえます。
そんな時は「部屋んぽ」という方法をおすすめします。
でも「部屋んぽ」という言葉はあんまり聞いた事ないですよね?どうやら、小動物を飼っているおうちあるあるの言葉です。
なので、モルモットだけでなく、ハムスターやモモンガ、ウサギなどもお部屋でのお散歩のことを部屋んぽと呼んでいます。
では、部屋んぽをどのようにしたら喜んでくれるのか、時間はどれくらいが好ましいのかをご紹介します。
どのようにしたら喜んでくれるのか
お部屋の中でお散歩することを想定しますと、モルモットはネズミ科のげっ歯目なので、前歯が伸びたらそれを削るためにものをかじろうとします。
本当になんでも遠慮なくかじります。そして食べます。
なので、かじられたら困るものは棚などの上に上げておきましょう。
タンスなど上に上げられないものは、かじられても大丈夫なようにカバーなどをつけるといいです。
モルモットの性格上、臆病なので狭いところに入りがちです。部屋に放すときは目の届く安全な場所でお散歩させてください。お散歩用レーンを段ボールなどで作ってもいいと思います。
部屋んぽ時間はどのくらいが好ましいのか
普段は夜行性の動物なのでじっとしていますが、夕方ごろになると活動を始めますのでその時にお散歩させると良いと思います。
お散歩時間は、だいたい30分から1時間くらいで大丈夫です。
ケージのお掃除をしているときにお散歩させるのもいいと思います。
そして毎日決まった時間に遊ばせるのがよいといわれています。
モルモットのお散歩で注意すること
先程も言いましたが「なんでもかじる」ので、部屋に放すときは、床の上はきれいにしておく。危険なものは上にあげておく。という事を心がけてください。
危険なものとは例えばどんなものなのでしょうか?代表的なものを抜粋しました。
- 観葉植物
- 電気のコード
- 雑誌や新聞
- たばこの吸い殻など化学物質
- 床の上に置いてあるビニール袋類
では、どのように危険なのか一つづつ見ていきましょう。
観葉植物
モルモットがつい食べてしまうことがあります。ものによっては中毒死してしまった事例もあります。特に観葉植物の中でも危険とされているのが
- アサガオ
- スイセン
- アロエ
- アジサイ
- ヨモギ
- アボカド
と言われています。アサガオやすいせん、アロエは、室内でプランターで栽培できるのでかなり注意が必要ですが、アジサイは外でお散歩をさせなければ大丈夫かな?と思います。
でも、注意するに越したことはありませんので、お気を付けください。
ヨモギがなぜいけないのか?実はヨモギはハーブ認定されている植物なので、モルモットにとって毒性の強いものが含まれています。
したがって、どんな作用が体の中で起きるかわからないので与えないほうが良いでしょう。
意外にもアボカドは、モルモットには大変危険な植物です。消化器症状、呼吸困難、心不全などを引き起こすといわれていますので、決して与えたりしないでください。
電気のコード
かじってしまうことにより、感電したり、漏電して火災に発展することもあります。
雑誌や新聞
部屋に置きっぱなしの雑誌や新聞はかじって食べてしまいます。雑誌や新聞はインクなどに有害物質が含まれていることがありますので、片付けておきましょう。
たばこの吸い殻など化学物質
間違って食べてしまわないように、このような化学物質は片付けておきましょう。
床の上にあるビニール袋類
上記にある事柄と同様になんでも食べてしまいますし、ビニールは化学物質なので片付けておきましょう。
モルモットのお散歩は外に連れ出すことは大丈夫?
まず、モルモット用のハーネスは通販でも販売されてはいますが、正直お外へ連れて行くのはかなり危険なのでおすすめできません。
そこでなぜ危険なのか、その理由を抜粋してみました。
- 夏は地面が熱くて冬は寒い
- 危険な植物がたくさん
- モルモットは大変臆病な動物です
- 外敵がたくさんいる
なんだかこれを読んでいると、自分が小動物だったら外の世界は怖いなと思いますよね。どんなふうに危険なのか一つずつ見ていきましょう。
夏は地面が熱くて冬は寒い
モルモットも適度なお散歩は必要と先に述べましたが、犬のように外に出かけてがっつりお散歩させないといけないというわけではありません。
道路はアスファルトやコンクリートなどで塗り固めたものなので、足裏を痛めてしまいます。夏場はやけどをする危険性がありますし、冬は凍傷になる可能性があります。
危険な植物がたくさんある
私たちは普段その辺の草や花を、何も考えずに見たり触ったりしていますが、下記にある植物はほんの一部ですが、モルモットが誤って食べた場合大変危険な植物と言われています。
そこで誤って食べると危険と言われている代表的な植物名とその症状をあわせて記載しました。
アサガオ | 方向感覚がわからなくなる ふるえ |
スイセン | 胃腸炎 |
アジサイ | 嘔吐 けいれん |
スズラン | 嘔吐 下痢 |
チョウセンアサガオ系の植物 | 視覚異常 興奮 けいれん |
間違って怪しい植物を食べて危険な目に合わせると、お互い悲しい気持ちになるので、外のお散歩は控えましょう、というのはこういうところからきているのかな?と思います。
モルモットは大変臆病な動物です
犬の鳴き声や猫の威嚇、カラスの鳴き声などはモルモットにとって恐怖以外の何物でもありません。
あなたが大嫌いな人の声が24時間聞こえているのに、そんなの平気だよ!だからモルモットも大丈夫だよね。って言えますか?そんなことは絶対あり得ないです。
仮にリードでつないでいたとしても、モルモットが全速力で逃げたら飼い主がびっくりしてつい手を放してしまうでしょうし、一度逃げたら帰ってこないと思ったほうがいいです。
外敵がたくさんいる
先にも述べましたが、犬、猫、カラスのほかに人間(特に子供)、車などとあらゆるものが外敵認定されると思います。
実際に、モルモットを散歩させていたら、ボールを追いかけてきた子供に踏まれそうになったという事例もありますので、やはり、外のお散歩はやめたほうがいいでしょう。
部屋の中ばかりではかわいそう、と思うならば、ベランダに連れていって日光浴をさせるというのもありかと思います。
モルモットをお散歩させる前に知っておきたいこと
先にモルモットのお散歩について述べましたが、モルモットを知ることも重要です。
「モルモットとはなんぞや」というところから、どんな場所で入手できるのか、どんな個体や物を揃えたらいいのかをお伝えします。
モルモットとはなんぞや
モルモットはその昔、南米に生息する野生のテンジクネズミを家畜として飼われていたとされています。ネズミと同じ「げっ歯目」に分類されています。
寿命は4年から8年と言われていますが、正しい飼い方をすればもっと長生きさせることも可能です。12年も生きた個体もいたそうですよ。温厚でおとなしい性格の動物です。
体長は20㎝から30㎝、体重は大きい個体で1㎏になる子もいます。
モルモットは汗をかかないので、おしっこをすることで体温を調節します。暑いときはたくさんの水を飲みます。そして、いろんなところでおしっこをします。
モルモットの入手元は実にさまざま
「普通にペットショップだけでしか買えないでしょ?」と思われた方がほとんどだと思いますが、実はほかにもこのようなところで入手できます。
- ペットショップ
- モルモットを飼っている施設や公園
- モルモットを飼っているお友達
- モルモットを繁殖させているブリーダーさん
モルモットを購入するときは実際にお店やその場所に行かれて、直接見たり抱っこさせてもらったり、飼い主さんにモルモットアレルギーが出ないかどうかを確かめられるといいですね。
〈ペットショップ〉
モルモットを手に入れるルートで一番多いのは「ペットショップから購入」だと思いますが、そこで注意してほしいのが
「店内や動物が入っているケージ内の衛生面」と「店員の店舗運営や販売、接客スキル」です。
複数のモルモットが同じケースに入っていて、「妊娠していた」「病気に感染していた」なんてことがあったりすることもまれにあるようです。
スキルのある店員さんがいるお店だと、どんなモルモットが良いかといった相談や、モルモットの上手な飼い方などを教えてくれたりしてくれます。
〈モルモットを飼っている公園や施設〉
犬や猫はよく聞きますが、モルモットも保護されていることがあるようです。
飼い主から逃げて野生化した個体や、子供が生まれすぎてしまったために飼い主が飼えなくなってしまった(必ずしも身勝手な理由ではありません)個体など様々です。
費用は各団体(動物愛護団体等を含む)によりまちまちですが、お求めやすいかと思います。
〈モルモットを飼っているお友達やブリーダー〉
モルモットが生まれたころからお世話をしてくれているので、モルモットの個性や特徴をよく知っているといえます。
モルモットを見せてもらったり、抱っこをさせてもらったりして相性がいいかどうかを知ることができます。
値段は様々ですが、無料で引き渡してもらえたり、上質なブリーダーさんですと値段が少し高い場合もあるようです。
その他にも、「ジモティー」のような掲示板でも里親募集をしていました。気に入った個体が見つかったら応募してみるといいですね。
日本ではあまりなじみがありませんが、海外では大学の獣医学部などでも購入することができるようです。
人を嫌がらない若い個体を選ぼう
人間でも子供は元気に遊びまわりますよね。私が子育てをしていた頃は本当に毎日がクタクタでした。
動物も同じで、若い個体は元気で活発です。毛並みもいいですしね。元気で活発に走り回っているような若い個体を選ぶほうが良いでしょう。
反対にすでに大人の個体を手に入れてしまった場合はどうでしょうか。
個体差はあるかと思いますが、基本的にあまり動かないそうです。人間もそうですよね。なので、動かないからといって心配はしなくても大丈夫です。
ちなみにモルモットの年齢を人間の年齢に換算すると(年齢はモル自身のです)こうなります。
1歳 | 18歳 |
2歳 | 28歳 |
3歳 | 36歳 |
4歳 | 44歳 |
5歳 | 52歳 |
6歳 | 58歳 |
7歳 | 66歳 |
8歳 | 74歳 |
9歳 | 82歳 |
10歳 | 90歳 |
なるほど。小動物が短命なのがなぜなのかわかる気がしますね。
どんな性格?
モルモットは穏やかな性格で、しかも大変臆病です。元々は敵から身を守るために群れで生息していたため警戒心がとても強い動物ですが、
好奇心旺盛な側面を持ち合わせているため、慣れてくるととてもなついてくれてよく甘えてくるようになります。
名前を呼んであげるとそれを理解してくれるので、抱っこしたり撫でてあげたりとスキンシップをするととても喜びますので、たくさん可愛がってあげましょう。
ただ、モルモットを初めておうちに招いた当日と翌日はそっとしておいてください。
いきなりスキンシップをとろうとすると警戒して、その後なかなかなついてくれない、ということになりかねません。
あえて最初の2日くらいはスキンシップをとらずにいたほうが、環境になじみやすくなって、飼い主にもなつくようになります。
それでもなつかないときは、飼い主さんの接し方の影響がある(例えば、他にも動物を飼っている等)と思いますので、長い目で見守って欲しいと思います。
どんなものを準備したらいいの?
モルモットを飼うために必要なものは、以下のものが必要になります。
- ケージ
- エサ入れ
- 水入れ
- トイレ
- 床材
- 牧草
- ヒーター
どんなものを購入したらいいかを一つづつご紹介します。
〈ケージ〉
モルモットのおうちは、新聞紙1枚の広さと30㎝くらいの高さがあると良いと思います。モルモットは運動はあまり得意ではないのでそれほど高さのあるものはいりません。
モルモットが出入りしやすいもの、飼い主がお掃除しやすいものが便利です。
〈エサ入れ〉
エサ入れには取り付けるタイプと据え置きタイプとあります。
私のおすすめは、しっかりとした重みがあってかじられる心配のない据え置きタイプの陶器製です。
高さのあるエサ入れは食べづらいので、低めのものが良いです。
〈水入れ〉
ケージに取り付けられるタイプのほうがおすすめです。
据え置きタイプですと、びっくりして跳ね上がったときにひっくり返してしまう可能性があるからです。
〈トイレ〉
モルモットは、ハムスターと違ってトイレトレーニングが大変難しい動物です。覚えてくれないといってもいいでしょう。
なので、おうちにお迎えするときにはトイレも用意しておきましょう。途中で教えてもなかなか覚えてくれないことが多いようです。
でも、トイレを覚えないからと言って叱らないでください。モルモットにとってトイレを教えることはストレスでしかありません。
〈床材〉
床材には、紙製チップ、木製チップ、ペットシーツがあります。ペットシーツはビリビリに破いたり、その中に潜り込んでおしっこしたりと掃除の手間が増えてしまう危険があります。
そんな時は、すのこの下に防臭効果のあるペットシーツを入れてあげると、臭いも抑えてくれます。
すのこを使っていない場合はこまめにお掃除をしてあげると臭いが軽減されます。
〈牧草〉
モルモットの主食ともいえるものですが、床材としても使用している飼い主さんもいます。
保温性と保湿性があり、自然な環境に近いのだと思います。床材に正解はないので、飼い主さんがいろいろ試してきめてくださいね。
〈ヒーター〉
モルモットは寒さに大変弱い動物です。気温15℃以下になると食欲が低下してしまうといわれていますので、ヒーター(エアコン)を入れてあげて寒さ対策をしてあげてください。
反対に暑さには30℃くらいまでは耐性はあるようですが、最近の夏の暑さは30℃をすぐに超えてしまうので注意が必要です。
エアコンを入れたり冷却グッズをつかったりして暑さ対策を施しましょう。ただし、エアコンの風が直接当たるのはモルモットに限らず、どんな動物も嫌がるのでやめてください。
まとめ
- モルモットのお散歩時間は30分でよい。しかも室内でOK
- かじられたら困るものや危険な物は棚などの上にあげておく
- 大きなものなど上に上げられないものは、カバーなどをつけておく
- 夕方の活動を始める時間帯にお散歩をさせる
- 外のお散歩はとても危険
モルモットのお散歩時間や飼い方の基本については以上になります。
全ての動物は人間にとって、とても心を癒してくれるかけがえのない存在です。
動物も人間と同じで、病気をしたりけがをしたりしますので、何か異常が見つかった場合は、手遅れになる前にお医者さんに診てもらうなどの措置をしてください。
ご縁があったモルモットとは、末永く可愛がって楽しく暮らしてくださいね。
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