母乳やミルクを飲んですくすくと育ってきた赤ちゃん。体も成長してくると、母乳やミルクといった乳汁だけでは栄養が足りなくなってきます。
食事で栄養が取れるようになるまでの練習として「離乳食」があります。
この離乳食、まだ歯が生えておらず、消化機能も未熟な赤ちゃんでも食べられるようにさまざまな工夫が必要です。
特に、初期の離乳食は大変。指でつぶせるほどの柔らかさに煮る、すりつぶす、筋をとる、葉先の柔らかい部分だけを茹でる…。

そ、そ、そんな手間かける余裕ないよ!!!!
離乳食も、いわゆるレトルトのベビーフードというものもあります。離乳食初期でもレトルトのベビーフードは利用してもよいものなのでしょうか。
今回は、初期の離乳食についてや、レトルトのベビーフードとの上手な付き合い方についてお話しします。
離乳食は初期こそレトルトの活用がおすすめ
離乳食は、以下の月齢でステップが変わっていきます。それぞれの月齢が目安ではありますが、赤ちゃんの発達に合わせて食材の調理法を変えます。
離乳食初期(ゴックン期) | 中期(モグモグ期) | 後期(カミカミ期) | 完了期(パクパク期) | |
月齢 | 5〜6ヶ月 | 7〜8ヶ月 | 9〜11ヶ月 | 1歳〜1歳6ヶ月 |
状態 | なめらかにすりつぶす | 舌でつぶせる | 歯茎でつぶせる | 歯茎で噛める |
かたさ | ヨーグルトくらい | 豆腐くらい | バナナくらい | 肉団子くらい |
離乳食初期はものすごく手間がかかる
離乳食初期は、まだまだ離乳食を始めたばかり。母乳やミルク以外のものを飲み込むのに慣れるというのが目標です。
与える量も、それぞれの食材をひとさじずつが基本。母乳やミルクを飲んでいた赤ちゃんが口にするのに、固形のものは無理ですよね。
初期の離乳食に適した、ほうれん草やおかゆといった食材を、ヨーグルトくらいのかたさにすりつぶして与えます。
また、離乳食は水分が多く、あまり日持ちしないというのが特徴です。
少しの量しか食べない、かつ数種類の食材をバランスよくあげるために買わなければならず、とろとろになるまで調理する…。

まだまだ赤ちゃんのお世話もあるし、そんなに時間とるの、キビシイな…。
離乳食初期の5〜6ヶ月は、まだまだ母乳やミルクも飲む時期ですし、オムツ替えも頻繁。夜泣きだってある時期です。
やっぱり我が子に離乳食は手作りのものをあげたい!レトルトなんて言語道断!という気持ちもわかりますが、お母さんがヘトヘトになってしまっては大変です。
私も娘が離乳食初期の頃は、レトルトは一切使わず全て手作りで、と意気込んでいた時期がありました。
しかし実際は子供のお世話が終わり、寝かしつけをし、家事を終わらせてから離乳食づくりスタート。作業終了し片付けをしたら寝るのは深夜12時過ぎ…。

うちの子は完母だったのもあり、深夜も2〜3時間おきに授乳があって毎日寝不足…。
そんなことで、もうへとへと。早々にフル手作りの離乳食は諦めました…。
離乳食初期はレトルトのベビーフードで
藁にもすがる思いで私が訪れたのは西松屋でした。西松屋のレトルトのベビーフードコーナーに足を踏み入れてびっくり。

こ、こ、こんなに便利なものがたくさんあったなんて!!!!
ベビーフードは、およそ500種類以上が市販品として存在するそうです。レトルトのベビーフードは、大きく分けると以下の2つのタイプに分けられます。
1.ドライタイプ
水やお湯を加えて食べることができます。フリーズドライや粉末、フレーク状のものがあります。
2.ウェットタイプ
瓶や容器から出してそのまま食べられます。瓶づめのものや、レトルトパウチのものがあります。
ドライタイプは必要な量だけお湯や水に溶かすだけなので、離乳食初期の少ししか食べない赤ちゃんにぴったり。
ウェットタイプはパウチや瓶に入っている量は多いですが、小分けにして冷凍することも可能。
どちらも種類が豊富で、いろいろな食材を少しずつ試さなくてはならない離乳食初期でも、調理の手間なく簡単に与えることができます。
また、長期保存が可能というところも嬉しいポイントです。手作りの離乳食はもって1週間ほどですが、未開封であれば、どちらのタイプのベビーフードでもかなり長持ちします。

災害用の備蓄にもピッタリなんでちゅね!
レトルトのベビーフード(特に粉末状のもの)は、小麦を使用してるものがまれにあります。アレルギーチェックがまだの場合は注意して購入・使用してください。
離乳食初期の各栄養素の目安の量は?
離乳食の初期は、母乳やミルク以外の食材を飲み込むのに慣れることから始まります。そのため、食べる量はほんとうに少しずつ。
初期の離乳食を進めるにあたって、与える量とスケジュールは以下の表のとおりとなっています。
1〜2日目 | 3〜4日目 | 5〜6日目 | 7〜10日目 | 11〜15日目 | 16〜25日目 | 26〜30日目 | |
つぶしがゆ | 1さじ | 2さじ | 3さじ | 4さじ | 5さじ | 6さじ | およそ30g |
すりつぶした野菜 | 1さじ | 2さじ | 3さじ | およそ15g | |||
つぶした豆腐、白身魚、卵黄 | 1さじ | 1さじ | およそ5〜10g |
※表の量はあくまでも目安としてください。赤ちゃんの様子や体調を見て変えてあげてください。
離乳食は、この時期は決まった時間に1日1回です。この他に、母乳やミルクを欲しがるだけ与えてOKです。
離乳食初期にはアレルギーが出づらく、柔らかく調理しやすい、赤ちゃんが消化しやすい食材を選ぶのがおすすめです。
穀類…米、じゃがいも、さつまいも
野菜、果物…にんじん、ほうれん草、かぼちゃ、大根、かぶ、いちご、りんご
たんぱく質…豆腐、卵黄、白身魚(たらを除く)
全ての食材において、しっかりと火を通した上で、ヨーグルト程度のなめらかさにすりつぶして与えてください。

ほんとうに少量を調理するのは大変だから、やっぱりレトルトのベビーフードはおすすめだわん。
離乳食初期はたんぱく質の取りすぎに注意しよう
たんぱく質は、血液や筋肉、皮膚、骨、髪、内蔵、ホルモン、抗体などを作るもととなる、とても重要な栄養素です。
大人でもそうなのですが、たんぱく質は意識しないとなかなか必要十分量が摂取できないもの。初期の離乳食からでも、不足のないように取りたい栄養素です。
しかし、このたんぱく質、特に離乳食初期の赤ちゃんに与える場合は、あげすぎないように注意しなければなりません。
たんぱく質は、米やうどんといった炭水化物より消化しにくいという特徴があります。
離乳食初期の5〜6ヶ月の赤ちゃんは、まだ消化機能が未熟。目安量よりもたくさんあげすぎてしまうと、消化器官に負担をかけ、下痢や嘔吐を引き起こすおそれがあります。
離乳食初期の期間は、赤ちゃんの様子を見ながら、無理のないよう目安量を確認しつつあげるようにしましょう。
また、手に入れやすく調理もしやすい、離乳食初期におすすめのたんぱく質として、お豆腐があります。
お豆腐はレンジでチンをして離乳食に利用すると手間なく楽ができてしまいます。レンジでお豆腐を加熱する方法については、ぜひこちらの記事も参考にしてください。
もう豆腐をレンジで爆発させない!レンチンでできる時短レシピも紹介
まとめ
- 離乳食の初期は、消化機能が未熟で歯がない赤ちゃんが食べられるようにするためにさまざまな工夫が必要で手間がかかる
- 離乳食のレトルトは、ウェットタイプとドライタイプがある
- レトルトの離乳食は、必要量だけ使えるため離乳食初期におすすめ
- 離乳食初期は1さじずつ食べられる食材の量を増やしていく必要がある
- 離乳食初期は、消化器官に負担がかかるため、たんぱく質のあげすぎには注意する
離乳食の初期は、食べる時間に寝てしまったり、機嫌が悪くて食べなかったり。食感が好みじゃなくて吐き出してしまうこともざらにあります。
時間をかけて手作りしたのになんで食べてくれないの!とストレスになってしまう前に、レトルトのベビーフードの手を借りてみる、というのもありですよ。
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