卵料理は数多くありますが、シンプルで簡単なゆで卵が、私は好きです。
お弁当にもゆで卵を入れたいけど、日持ちするのかな?
朝はバタバタするから、可能な物は前日に作っておきたい派なんですが、ゆで卵も前日でOKなのかな?と疑問になりますよね。
卵は、ゆでると日持ちしなくなるんです!
ゆで卵は冷蔵で殻つきは3日、ヒビがはいった物だと2日、殻なしだとなんと、12〜24時間しか持たないんですって!
しかも冷蔵の場合なので、冷蔵庫に入れられないお弁当だと12時間も持たない可能性もあります!
じゃあお弁当には入れない方がいい?いえ、まだ諦める事はありません!
調理する時間や調理方法の仕方を考えれば、お弁当に入れる事ができます。
その調理方法など、お弁当に入れる為の工夫をご紹介します。
ゆで卵の日持ちを知ってお弁当に入れよう
ゆで卵をお弁当に入れるには、次のような方法があります。
- 当日にゆでる
- 殻を剥かないで持っていく
- 前日にゆでで当日に殻を剥く
- 前日にゆでて殻を剥いた後に漬け汁につけておく(味付け卵にする)
これらを詳しく説明する前に、卵の日持ちについて説明します。
生卵の日持ち期間
まずは生卵の日持ち期間ですが、意外にもこのような期間になります。
えっ?!ゆで卵より生卵の方が日持ちするんだ?!
そうなんです。ゆで卵の方が日持ちするのかと思いきや、卵はゆでた後よりも生卵の方が日持ちするんです!
生卵は卵白に「リゾチーム」という菌を溶かす酵素が含まれていて、そのおかげで細菌の繁殖に抵抗力があります。
しかし、ゆでるとその防御能力がなくなってしまうのです。
そのリゾチームの働きで、生卵の方が日持ち期間が長いのです。
生卵の保存の際の注意
生卵の保存の際は、水洗いして保存してはいけません。
卵の殻には気孔と呼ばれる無数のごく小さな穴があり、水洗いするとその気孔から菌が内部に入ってしまう事があります。
細菌に抵抗力があるとはいえ、食中毒の原因になる事もあるので卵の水洗いはやめましょう。
ゆで卵の日持ち期間
先に説明したゆで卵の日持ち期間をまとめるとこのようになります。
ゆで卵の日持ち期間は短いので、基本的にゆで卵は冷蔵庫に入れて保存してください。
特に夏場は常温保存ではすぐダメになってしまいます。
ヒビありの場合、いつ入ったかわからないような時は、卵の食中毒の原因となるサルモネラ菌が繁殖している場合があります。
心配な場合は食べるのをやめるか、サルモネラ菌は熱に弱いので、しっかりと加熱してから食べましょう。
サルモネラ菌について
- 発育温度は10℃以上、20℃以上になるとよく増殖する
- 現在日本で市販されている卵のほとんどは、出荷前に卵表面の殺菌消毒がされているし、内部の汚染もされないような対策がされている
- ごくまれに、卵内部の感染が見られる場合があるので、生で食べる時は注意が必要
また、半熟のゆで卵の場合はもっと日持ち期間が短くなります。
殻なしの半熟卵はお弁当に入れる事は避けた方が良いと思います。
お弁当のゆで卵はいつゆでる?
まず、お弁当に入れるゆで卵はしっかりと固ゆで!その作り方をご紹介します。
ちなみに、卵を加熱しすぎるとゆで卵の臭いが強くなる事があります。
固ゆでだから長くゆでればいいんでしょ!と時間を計らずにただ12分以上ゆでるのはやめましょう(←以前の私)
お昼にお弁当箱を開けた時に「臭い!」となりかねません。タイマーできちんと時間を計った方が良いですよ。
殻を剥く時は、流水を当てながらや水の中で剥くときれいに剥きやすいですよ。
さて、このゆで卵をいつゆでるかですが、日持ち期間を踏まえると当日にゆでるのが1番安心です。
しかし、上記の固ゆで卵を作る工程を見てみると…。
朝にそんなに時間かけるのは無理ー!
わかります。忙しい朝はなるべく時短でお弁当を作りたいですよね。
そういう場合は前日にゆでて、殻は当日に剥きましょう。
一番いいのは殻を剥かずにお弁当に持って行って食べる直前に剥くのがいいですが、なかなか手間ですし、お子さんだと難しいですよね。
しかし夏場は特に殻を剥いたゆで卵の日持ち期間が短くなり、お弁当に入れるには注意が必要です。
前日にゆでたゆで卵を入れたお弁当は保冷バッグに保冷剤と一緒に入れて、なるべく高温にならないようにしましょう。
もっと当日の時短をしたい!更に日持ちを長くしてお弁当に入れる方法はない?
それならゆで卵を味付け卵にするといいですよ!次で説明しますね。
ゆで卵の日持ちを長くするには味付け卵!
当日にゆで卵の殻を剥く時間ももったいない!という場合、前日に工夫をしておきましょう。
前日にゆで卵を漬け汁に漬けておいて、味付け卵にしちゃいます!
味付け卵にすれば当日の時短にもなるし、日持ちも長くなりお弁当にも安心、更においしい♪
作り方は簡単です。卵をゆでたら殻を剥いて、漬け汁に漬けるだけ。
前日に漬けておけばゆで卵に味も染みて、立派な味付け卵の完成です!
上記の日持ち期間は冷蔵保存の日持ち期間なので、お弁当に入れた場合は早めに食べなければならないですが、味がついていないより長くなります。
いろんな味の味付け卵を楽しもう
漬け汁は、いろいろ変えることでバリエーションも楽しめます。
- 醤油ベース漬け汁 醤油+酒+みりん+砂糖
- めんつゆベース漬け汁 めんつゆ+水
- 白だしベース漬け汁 白だし+水
- 味噌ベース漬け汁 味噌+酒+みりん
こちらの漬け汁は一例なので、お好みで調味料を足したり、または分量を変えたりしても味が変わります。
酒やみりんが入っている場合は、時間があればひと煮立ちさせるとまろやかな味わいになりますよ。
更に、味噌の場合は味噌の種類によっても風味が変わっていろいろな味が楽しめます。
このように、漬け汁のバリエーションはまだまだ広がります!いろいろやってみてください!
こんなにいろいろな味付け卵が楽しめるなんて、毎日入れてもいいね!
お弁当の為にもっと日持ちを長くするなら、お酢を入れるといいですよ!
味付け卵以外のお弁当のおかず
味付け卵以外でゆで卵をお弁当のおかずに入れる場合、こんな方法もあります。
<肉巻き卵>
ゆで卵(もちろん固ゆで)に薄切り肉を巻き、焼いて酒・醤油・みりん、または焼肉のタレなどで味をつけます。
しっかりと味をつけると日持ちが長くなり、しかもこの肉巻き卵がお弁当のメインのおかずにもなります!
<ゆで卵のいろいろ乗っけ焼き>
ゆで卵を半分に切り、いろいろな調味料、または具を乗せてオーブントースターやグリルで焼きます。
マヨネーズをチーズに変えてもいいし、カレーやシチュー、小さく切ったウィンナーやハムなどを乗せてもおいしいです♪
乗せた調味料や具が垂れそうな時はカップに入れると良いですよ(カップのまま焼く時は、紙やシリコンのカップは避けてください)
このメニューも調味料や乗せる具でバリエーションが無限大!いろいろな味が楽しめます!
乗せる調味料によっては焦げやすくなるので気を付けてくださいね。
ゆで卵の日持ちを更に長くするのに冷凍はどうなの?
食品の日持ちを長くする方法で真っ先に思いつくのは冷凍保存ですが、ゆで卵の場合はどうなのでしょう?
ゆで卵を冷凍すると、食感が悪くなってしまいます。
ゆで卵をそのまま冷凍庫に入れて冷凍すると、黄身の食感はそんなに変わりありませんが、白身部分の食感が変わってしまいます。
水分が抜けてスカスカになり、ゴムのような食感になってしまい美味しくなくなります。
そしてゆで卵を殻付きのまま冷凍すると、卵が凍った際に膨張して殻が割れてしまう事があるので、そういった面からもおすすめできません。
ゆで卵を作りすぎちゃった…。味付け卵はいつもやって飽きちゃったし、冷凍しても美味しく食べる方法はない?
ゆで卵を冷凍する時は、ちょっと手を加えてから冷凍しましょう!
ゆで卵をフィリング状にして冷凍するんです。そうすると、様々な料理に使えて調理の時短になります。
フィリングにして冷凍する方法
フィリングとは、英語でサンドウィッチやケーキなどの具材の事を指しますが、卵のフィリングはゆで卵を潰してマヨネーズと和えた物です。
マヨネーズで和えるだけでなく、ハーブソルトやワサビなどを加えて風味を変えることもできるので、これもバリエーションがたくさんあります。
まずは基本のフィリングを作って冷凍し、解凍後に料理に合わせて調味料を追加しても良いでしょう。
レモン汁を入れる事で、更に日持ちアップします。冷凍のフィリングは、だいたい1ヶ月くらい日持ちします。
作った卵フィリングは、ラップに包んで冷凍庫に入れます。一度に使う量に小分けして包むと便利ですよ。
解凍は冷蔵庫に移して解凍しましょう。レンジで急激に解凍すると、旨味や水分が抜けて味が落ちてしまいます。
常温での自然解凍は冬場は可能ですが、気温が高い時期は細菌が繁殖しやすいので避けた方がいいでしょう。
フィリングの活用メニュー
フィリングといえばまず思い浮かぶのがサンドウィッチですが、ほかにもたくさんのメニューに使えます。
同じパンでも、コッペパンやロールパンに挟んだり、ホットサンドにしてもおいしいよ!
<卵サラダ>
そのままでもいいですが、卵フィリングにお好みでマカロニやツナ、キュウリなどの具を追加してもボリュームが出ておいしくいただけます。
<チキン南蛮のソース>
揚げた鶏肉に南蛮酢を絡めたチキン南蛮には、たっぷりの卵フィリングのソースをかけるとおいしいです!
<卵フィリングのコロッケ、春巻き>
卵フィリングをそのまま、またはゆでたジャガイモなどの具材を追加してもいいです。
成形して衣を付けて揚げればコロッケ、春巻きの皮で包んで揚げれば春巻きになります。
ゆで卵ってお弁当にもいろいろな料理にも使えて、やっぱり大好き!
まとめ
- ゆで卵の日持ち期間は固ゆでで冷蔵保存の場合、殻付きで3日、ヒビありで2日、殻なしで12〜24時間で、半熟だともっと短い
- 生卵の日持ち期間は、常温(25℃位)の場合2〜3週間、冷蔵保存の場合約2ヶ月とゆで卵よりも圧倒的に長い
- 生卵を水洗いして保存すると、気孔という穴から中に雑菌が入ってしまう事があるので水洗いはNG
- 食中毒の原因になるサルモネラ菌は10℃以上で発育していくので、卵は冷蔵保をして、心配な場合はしっかりと加熱してから食べる
- お弁当に入れるゆで卵は、しっかりと固ゆでに11〜12分ゆでる
- 当日にゆでるのが1番安心だが、時間がない時は前日にゆでて当日の朝に殻を剥く
- 前日にゆでて味付け卵にしておくと日持ちが長くなり、漬け汁のバリエーションも多くいろんな味が楽しめる
- 味付け卵以外でも肉巻き卵や、ゆで卵を切って調味料や具を乗せて焼いても良いおかずになる
- ゆで卵をそのまま冷凍すると、白身の水分が抜けて食感が悪くなるし、中身が膨張して殻にヒビが入る事があるのでオススメできない
- ゆで卵を冷凍する際はフィリング状にして冷凍すれば様々な料理に使えて便利
卵はいつも身近にあって、冷蔵庫にたくさんあるとなぜか安心する私ですが、ゆで卵の日持ち期間の短さは知らずにびっくりしました!
ゆで卵はよくお弁当に入れてましたが、ギリギリセーフのラインだったかもしれません(笑)
でもゆで卵の日持ちを知った今はもう大丈夫です!
正しい保存方法や対策をして、安全なゆで卵で彩りの良いおいしいお弁当が作れます!
ぜひ皆さんもおいしく安全なゆで卵をお楽しみください!
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